№203 スケッチ

フランスにも“漫談”というか“ひとりコント”みたいな芸があって、それを“スケッチ”といい、フランス人は大好きです。この芸で“ひとりボケ”をやる人もいますが、巨匠たちはたいてい“ツッコミ系”で超辛口社会風刺と政治批判(と下ネタ)を中心に、歌や踊り(体芸)を交えてたった一人で1時間以上演じ続けます。

彼らの“話し”の内容は駄じゃれや隠喩などが非常に高度で、フランスの文化や歴史、そして世界情勢などの時事ネタをふまえていないと、ほとんど分からないし笑えません。私自身、平均的フランス人の半分ぐらいしか理解できないと思うのですが、彼らの“話術”の素晴らしさに感動する(というかあきれかえる)ことがよくあります。その“うまさ”の要素の中で最も際立ったものが、“間”の取り方です。これは日本語でもフランス語でも、そして芸じゃない“普通の会話”でも、“話のうまさ”とは“間の取り方”だと言い切ることさえできるのではないかと思っています。 “間”というのは自分と相手との“間”でもあるし、相手の心の中の“すき間(ツボ)”でもあるのです。そこに“スポッ”と入るタイミングを学ぶのが“会話の練習”ということですね。

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№202 エロ本 

“エロ本”というのは“色本”ですが、“カラーブック”と外人さんに言っても通じません。“色”は“イロ”ですが、エッチ関係の場合は“エロ”と読むんだなと思った人は、語学のセンスはあるが知識に欠ける人です。

“エロ”は“エロチック”のエロで“エロス”は愛の神です。ま、そうはいうものの、私はいまだにフランス人の好む“色調”になじめないのです。(もう“エロ”の話ではありません)空港やTGVのイス、ホテルの内装で“ぶどう色”や“しゃけ(サーモン)色”多いんですよね。何でわざわざこの色、そしてこの組み合わせを選ぶんだろうと、首をかしげすぎて寝違えたこともあります。しかしそうはいっても、30年以上この気持ち悪い色合いの中で生きていると、“なれ”と“あきらめ”のような感情が育まれてしまったらしく、ドイツとか行くと“ダサー”と思うし、祖国日本も何か“安易”というか“軽薄”というか、私の心の中にある“利休カラー”みたいな色合いじゃないんですよね。ただ、日本でもフランスでも“自然”な“風景”はさすがにいい色を出しておりまして、やっぱ神様はすごいなと思うのであります。

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