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№183 終わった人

フランスももう7年目なのでそろそろ学生をやめて仕事をしたいと考えているのですが……これはまあいいんです。でも“フランス語一応終わったので……”とか言ってくる人が結構いるんですが“フランス語を終えた人”って一体どんな人なんでしょうか? このフレーズで私に人生相談(就職相談)に来る人たちにはものすごおく冷たく厳しい態度をとってしまう私をどうぞお許しください。

あのさ、オレなんか30年以上やっててテレビの半分もわかんないんだよ。えっ何、通訳?翻訳?文科系だから技術ものはダメで法律と金融はムリ、企業で働いた経験がないので自由業でやりたいって???ああっもうムカつく!(深呼吸)

終わったのはフランス語じゃなくてあんたの人生だよ、とは言えませんが、ともかく謙虚にそして地味に、小さく小さくなって努力を続け、さらに自分自身を目いっぱい過小評価しながら生きていくのが外国語プロの道だ、とお考え下さい。

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№182 冷し中華

“パリの夏は冷し中華とともに始まる”と思っている人はあまりいないと思います。でも私は昼も夜も週末を除く毎日、オペラ界隈の日本レストランで食事をしているので、“冷し中華始めました”という張り紙に“ああまた夏か”という軽い感動を覚えてすぐそれを注文してしまいます。しかしこんな私の生活パターンを見て“せっかくパリにいるのになぜ日本メシばかり食っているのか”とあざ笑ってはいけません。中国人は中華しか食べないし、アラブ人はクスクスしか食べません。ポルトガル人も毎食ポルトガル風メシで、あえてフランス風のものを食べようとはしていないと思います。

フランス(というかパリ)の外国人は、マイペースでのびのびと、“同化”という意識など全然無く生きていくのがルールなんです。なぜなら同化するべきフランス的本体(実体)などというものがもともと存在しないからです。この哲学的発想を(禅的に)圧縮して表現すると“フランスは冷し中華といなりずし”となります。

j.com@free.fr

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